1 シーズン
12 エピソード
赤いナースコール
2022年7月某日――。関東近郊。高速のインターを降りて十数分。のどかな田園風景を1台の車が走る。春野翔太朗(佐藤勝利)と三森アリサが車を走らせている。アリサの両親に挨拶をしに行くためだ。緊張しすぎて挨拶の練習を噛んでしまう翔太朗をアリサが笑い、仲むつまじくドライブは進む。しかし、山中に入ったところで、翔太朗の車は事故にあってしまう。やがて翔太朗が目を覚ますと、そこは病院のベッドの上だった。右足にギプス、そして左腕もギプス激痛が走り、身動きの取れない翔太朗。だが、自分のことよりも、「アリサは?いつ会えますか!?」どうやら命に別状はないらしい。だが、医者からはお互い絶対安静のため、会ったりするなどは少し待つ様に言われた。同室患者の面々は多種多様。「競馬新聞を読み込む者」「PCで般若心境を打ち込む者」「小学生のドリルを解いている者」「ジグソーパズルに打ち込む者」そして「窓の外を見つめている者」。と、自分のスマホがないことに気づく翔太朗。看護師を呼ぶためにナースコールを押そうとすると、みんなが一斉に自分に注目した。「押すんですか?」何故か一様に躊躇う様子の同室患者たち。翔太朗は違和感を覚えながらも、ナースコールを押してみるのだった。一方その頃、アリサも目を覚ましていた。やがて翔太朗は、ナースコールだけでなく、この病院の人々や医療施術に奇妙さを感じる様になる。そして「ある事件」へと巻き込まれていく。心臓をつかまれる様な恐怖が繰り返される内、一連の事件の裏にある驚愕の事実に近づく翔太朗。果たして、翔太朗とアリサの運命は!?